風雲☆永田町

「政治という仕事は、情熱と判断力の両方を使いながら、堅い板に力をこめて、ゆっくりと穴を開けていく仕事だ」(マックス・ウェーバー)

福島・宮城自身の自民党役員会に二階俊博幹事長が欠席 体調不良説も浮上

 福島、宮城両県で最大震度6強を観測した13日深夜の地震を受け、自民党は14日午前11時に緊急の役員会をセットした。党三役も集まるはずだったが、時間になっても二階俊博幹事長が来ない。二階氏が到着次第の開始とアナウンスされたが、結局、二階氏は現れず、野田聖子幹事長代行が司会をした。

 二階氏といえば、防災・減災を中心とする「国土強靭化」を主導した人物で、災害には誰よりも敏感に反応してきた。「すぐやる課」を掲げ、北海道や熊本の大雨、糸魚川の火災に際していち早く党の会議を開き、政府に支援を求めた。ベテラン秘書の話。

 「国連で11月5日の『世界津波の日』を制定するため、政府や自身に近い議員を動かしてきたのも二階氏だ。 これは、1854年11月5日、和歌山県で起きた大津波の際に、濱口梧陵という人物が自分が収穫した稲村に火をつけて住民に危機を知らせ、避難させて命を救った「稲村の火」という逸話にちなんでいる。それほど「防災」には思い入れが強いはずなのだ」

 しかし、二階氏は14日の役員会は欠席した。党幹部らが何度も二階氏に電話したが、出なかったという。これを受け「二階氏が倒れているのでは」という憶測も広がった。結局、その後に側近議員が電話し、二階氏は応答したという。

 現在81歳の二階氏。「冴えているときと冴えていないときの差が大きすぎる」との評判も聞こえてくる。